サピックスの新小3クラスに子供を通わせてから2ヶ月が経過しました。
入塾テストの内容や難易度を見ても非常に良い塾なんだなぁという感触がありましたが、やはり通わせてみて、「さすがに何十年も中学受験のトップ校であった実績は大きいな」と感じられたので、その辺の感触について記載しておきます
なお、僕は中学受験をした勢なので、ある程度中学受験で求められている考え方だとか、あるいは中学受験に臨んでいたときの子供の感覚はわかっているつもりです。
その辺も含めて、よくできた仕組みだな、と感心したところですね。
サピックスの料金体系について
入塾金
入塾料は少し高いが、まぁそんなもんかなと言う感じ。
サピックスに入塾するためには、入塾料として33,000円を納入する必要があります。
基本的に、日能研や早稲田アカデミーでも入塾料はかかるのですが、他社であればSAPIX対抗で「今なら入塾料金無料!」といったキャンペーンをやっていることが多いことを考えると、ちょいお高いですね。
サピックスの場合、入塾料は他の代ゼミ系サービスを利用していない限り、確定でかかってくるので、さすがトップ校、良い商売してるぜ、となります。
とはいえ、大抵の習い事は初期費用がありますし、「サンクコストを設定することで、早期離脱を避ける」という意味もあるので、やむをえないかと思います。
結局、入塾金なくなれば、月謝にまぶされるだけですしね。
月謝
月謝は月4回2時間の時間単価では高くはない
月謝は小学3年生では月々2万6000円程度です。
金額だけ見るとかなり高く感じますが、一般的な習い事の料金体系で言うと、週1回1時間で10,000円ちょっと+教材費別が多いので、週1回2時間、教材費込みの料金だと考えると、そこまで高いものではない気もします。
むしろサピックスのブランドを考えると、安く収まっている方なんですかね。
これ以上高くなると、支払える家庭が少なくなるような気はしますが、正直、ブランドを勘案、もっと高く設定されていてもおかしくないのではないかと感じます。
教材費が含まれていて、宿題が大量に出るのはありがたい限り
前述の通り教材費は完全に月謝の中に含まれています。そのため、追加料金がかかる感覚を持たずに、家庭内学習まで対応できるのは支払う側の感覚としてはありがたいです。
どうしても支払いのタイミングが多いと余計にお金を払っているような感覚に陥りがちなので、個人的にはどうせ必要ならまとめ払いのほうが気分が楽ですし。
正直、公文のドリルとかも結構なお値段しますからね。1冊700円とか…。
サピックスの授業や教材のクオリティについて
授業の品質
授業のクオリティーは高そうだが、他の大手とそこまで変わらないのではないか
動画を見たり、子供の感想を聞く限り、下の方のクラスであってもサピックスの授業のクオリティーはかなり高そうです。
とは言え、早稲田アカデミーであっても、日能研であっても、基本的に先生のレベル感としては、そこまでの差が出るとは思えませんし、どこにいかせても一定の水準はありそうであす。
なので強いてサピックスが非常に優れていると言うわけではなかろう、と想像します。
とりあえず、楽しく通ってくれているのは何より
まあ、子供が楽しく通っているところを見ると、少なくともサピックスを選んで良かったなぁと率直に思えるので、選択肢としては悪くないと思います。
少なくとも低学年のうちは、受験対策により過ぎる感じでもないので、純粋に思考力を伸ばすために通わせている感じですね。
教材・宿題の品質
教材・宿題のボリュームと品質は特筆すべきものがある
なお、教材については宿題も含め、非常に多く出されます。
小学校3年生の段階で言えば、十分な量のテキストが出ますし、宿題のクオリティーも高いです。
私は丸付けをする際に、自分でも必ず解いていますが、問題の配分やステップアップ感、見直しを促す仕組みなど、小学生の実力向上に向けた仕掛けが随所に見られてサピックスの宿題はとても好きですね。面白い。
基本的に補助教材要らないレベル
もちろんご家庭の目指すレベル感によって、これでは足りないと言うところはあるかとは思いますが、そこまで根詰めてやらない場合、教材について、SAPIX教材を利用していればあれこれ悩まずに済むようになる点は明確にメリットです。
尚、中学受験ブログなどを見ていると、これに加えてガッツリとドリルを追加してやっているご家庭もあるみたいなのですが、個人的にはこの年齢でそこまでやるかー?という感覚です。
まあ、各ご家庭の方針なのでいいんですけど。SAPIX教材以上に同種の学習を先取りさせてやる必要性はないような気がします(課外学習的なものであれば全然アリ)。
全体的な感想
サピックス、すごくいい
子供にやる習慣をつけさせる意図が明確なのがすごくいいです。
どちらかと言うとサピックスが出してくる宿題のレベルの高さと、意図が非常に良いなと思っています。
勉強全般に通じる話ですが、どのようにして学習の習慣をつけるか、習慣的に学習する状態にするかが、成否を分けるポイントになるんですよね。
その点、サピックスは大量の高品質な宿題を出して、毎日やらないと授業や定期的なテストついていけなくなるという、明快なやり方で、習慣化を促しています。わかりやすい。
高品質な宿題が大量に出るのがすごくよい
高品質な宿題というのがミソで、ここのステップアップの段差が急すぎると脱落するし、緩すぎると作業になっちゃうんですよね。
その点、サピックスの宿題のレベル感はちょうど良いところをついている印象です。とても良いです。
(あと、親もサピックス側の出題意図を考えながら解いていると、結構楽しいです。「こういう問題に対応させたいんやろな」とか、「こういう間違いを経験させたいんやろな」とか。宿題意図がちゃんとあるのがわかるので、すごくいいですね。)
親の関与がかなり必要なのは、やむを得ない
親の関与必須なのも良いですね。自分を律せるこどもは稀。
また子供単独ではどう考えてもペースが掴めない量でもあり、大人の関与も必要になります。
結局、子供の学習は監督者ありきな部分はあるので、家庭で過ごす時間の方が長い以上、親を巻き込む姿勢が明確なのは、変に塾に任せられます!となっているよりよほど良いのではないかと思います。
もちろん、学習習慣がついてくる高学年になれば、塾に放り込んでおけば万事OKというのも出来なくはないかと思いますが、少なくとも低学年・中学年のうちは、これで良いんじゃないかと思います。
しかし、これ親の性能に左右されるんじゃないか…
ただ、子どもが家で復習するタイミングが多いのもあって、親の性能が求められているところもありますね。
間違ったポイントを正しく説明できる親と、答えを見て丸付けしかできない親がいたとすると、前者の親でないと機能しない仕組みのような…。
ぼくはいわゆる試験全般がクッソ得意なので、パッと見れば教えるポイントや出題意図を推察できますが、瞬時にそれが出来る親はそんなに多くないんじゃないかなー…。
そうなると、サピックスの解説動画を親が見るみたいな工程が発生しちゃうので、大変さはかなり増しそうですね。
そういう意味で、子どもに相対する時間がしっかり取れない場合はしんどい、というのはそうかな、という気がします。